外壁塗装に使用される塗料の種類と特徴(1)-塗料の選び方
最終更新日:2024.07.26
外壁塗装に使われる塗料は様々な種類があり、それぞれに特徴があります。
ご近所さんが外壁塗装工事をしたけれど、かかった費用がバラバラで何が違うのかわからない…。
その場合は、使用している塗料が違っているのかもしれません。
ただ、高価な塗料を使うことが必ずしも良いとは限りません。目的や予算によって選ぶ必要がありますので、外壁塗装業者に相談する際にこちらを参考にしてみてください。
塗料選びのポイント
- 予算
- 希望する色、質感
- 外壁材は何を使用しているか
- これまでの塗装回数
- 耐久年数(次の塗装までどのくらいが希望か)
- プラスしたい機能
外壁塗装業者は、見積もり作成のヒアリングの際にこれらのポイントをお客様に聞き、最適な塗料を提案します。
お客様も、事前にこれらの条件の優先順位をご自分の中で決めておくと、打ち合わせがスムーズです。
塗料の種類について
・水性塗料と油性塗料の違い
塗料は主成分となるアクリルやフッ素等の「合成樹脂」、色を決める「顔料」、艶出しや防腐等の機能を追加する「添加剤」からできています。
塗料はそのままでは固く、塗ることができません。塗装の際に合成樹脂を溶かして塗りやすくするために希釈をするのですが、その際に水を希釈材とするものが「水性塗料」、シンナーなどの油性の溶剤を希釈材とするのが「油性塗料」です。
それぞれに以下のような特徴があります。
<水性塗料の特徴>
- 水が蒸発して乾燥する時に塗膜を形成する
- ツンとした臭い(シンナー臭)がしない
- 油性塗料に比べて比較的安価
油性塗料に比べて耐久性に劣るとされていましたが、近年では遜色のない耐久性を持っています。油性塗料に使われる有機溶剤は臭いもきつく、人体や環境への負荷も懸念されていますので、水性塗料の方が扱いやすくメリットが大きいといえます。
<油性塗料の特徴>
- シンナー等の油性の溶剤が乾燥する時に塗膜を形成する
- 油性溶剤のツンとした強い臭いがする
- 耐久性が高い
- 密着力が強い
油性塗料は耐久性、密着力が高く、比較的色々な下地に塗ることができます。水性塗料に比べて性能が高いのがメリットですが、気になるのはやはりその「臭い」です。更に揮発する物質の中には人体や環境にも有害ななものも含まれているため、扱いが難しい塗料と言えます。
・1液型と2液型の違い
外壁塗装の塗料は、水や油性の溶剤を混ぜてから使用しますが、それとは別に、硬化させて塗膜を作るための「硬化剤」を塗料に混ぜて使用します。「2液型」は塗装前に混ぜ合わせるのに対し、「1液型」は製品に混ぜられて売られています。
「2液型」は使用時に混ぜる手間がかかりますが、直前に混ぜることで、より強固な塗膜を作れることがメリットです。ただ、混ぜ合わせた塗料は硬化する前に使い切る必要があります。
それに対し「1液型」既に混ぜられているため、使用前に混ぜる手間がかかりません。販売時で完成しているため、品質も安定していますし、急激に硬化することもないので扱いやすいのが特長です。
どちらを使用するかは外壁塗装業者が提案する場合がほとんどですが、それぞれの違いを頭に入れておくと良いかもしれません。
・塗料の主な種類
- アクリル塗料
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- ラジカル制御型塗料
- フッ素塗料
- 光触媒塗料
- 無機塗料
外壁塗装の塗料というと、上記のような種類の塗料が使われます。それぞれに耐用年数の違い、価格の違い、機能の違いなど特徴があります。
それぞれの塗料のメリット、デメリットについては次の記事 「外壁塗装に使用される塗料の種類と特徴(2)-主な塗料のメリット・デメリット」にて解説します。